PDF レイヤー
レイヤーを使用すると、PDF ページのさまざまな要素を分けて格納できます。これは、要素のレイヤーを含む設計図に関わる作業を行う場合に特に便利です。Right PDF macOS では、レイヤーのデフォルトの状態と初期状態の設定を使用してレイヤーの表示を制御できるだけでなく、レイヤー名の変更、結合およびフラット化、レイヤーのプロパティの変更を行うこともできます。
レイヤのインポート
PDF または画像ファイルから対象の PDF にレイヤーをインポートすることができます。Right PDF でサポートされている画像ファイル形式には、BMP、GIF、SHP、JPEG、JPEG 2000、PCX、PNG、TIFF などがあります。
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PDF を開き、[ドキュメント] > [レイヤー] を選択します。
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[レイヤー] パネルで [オプション] ボタンをクリックし、オプション メニューから [レイヤーとしてインポート] を選択します。
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[レイヤーとしてインポート] ダイアログ ボックスで [参照] をクリックし、インポートするファイルを選択します。インポートするソース ファイルが複数ページのドキュメントの場合は、インポートするページの番号を [ページ番号] フィールドに入力するか、上/下矢印を使用してインポートするページ番号を指定します。
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[インポート オプション] セクションで、次のいずれかのインポート オプションを選択します。
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新しいレイヤーを作成 ソース ファイルから単一の個別レイヤーを作成します。フィールドをクリックして、新しいレイヤーの名前を入力します。
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グループに追加 インポートしたレイヤーの追加先となる既存のレイヤー グループを指定します。このオプションは、追加先の PDF に 1 つまたは複数の既存のレイヤー グループが含まれ、[新しいレイヤーを作成] が選択されている場合にのみ使用できます。
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既存のレイヤーに追加 ソース ドキュメントの内容を追加先のドキュメントの既存のレイヤーに追加します。インポートされた内容は、追加先のドキュメントの既存のレイヤーと同じレイヤー プロパティを持つようになります。このオプションは、追加先のドキュメントにレイヤーが含まれている場合にのみ使用できます。
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ソースからレイヤーをコピー ソース ドキュメントからレイヤーをインポートします。このオプションは、ソース ドキュメントにレイヤーが含まれている場合にのみ使用できます。
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[配置] セクションで、必要に応じて回転、倍率、および配置の設定を調整します。
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[外観] セクションで、新しいレイヤーの不透明度を設定し、ページの前面に表示または背面に表示するかを設定します。
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インポート先のファイルが複数ページのドキュメントの場合は、ダイアログ ボックスの [プレビュー] セクションで [ターゲット ページ番号] を指定します。
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[OK] をクリックします。
注意: 一度配置すると、レイヤーを削除または置き換えることはできませんので、続行する前に再度確認してください。
レイヤーの表示/非表示の切り替え
PDF 内では、情報を複数のレイヤーに分けて格納できます。PDF 内にどのようなレイヤーが存在するかは、PDF を作成したアプリケーションで作成するレイヤーの構成によります。レイヤー パネルを使用してレイヤーを確認し、各レイヤーに関連付けられたコンテンツを表示または非表示にすることができます。一部のレイヤは、親レイヤを持つネストされたグループとして構成されている場合があります。
各レイヤー名の右側にあるロック アイコンは、レイヤーをロックまたはロック解除できるスイッチのように機能しますが、ロックされたレイヤーの表示と非表示を変更することはできません。一方、各レイヤーの横にある目のアイコンは、レイヤーの可視性を示します。表示されているレイヤーには目のアイコンが付き、非表示のレイヤーには付きません。
注意: ロックされたレイヤの表示と非表示を変更できません。

A. 表示レイヤーを表す目のアイコン B. ロックしているレイヤー C. 非表示のレイヤー
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PDF を開き、[ドキュメント] > [レイヤー] を選択します。
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[レイヤー] パネルで、レイヤーを表示または非表示にします。
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[オプション] ボタン をクリックし、オプション メニューから次のいずれかを選択します。
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すべてのページのレイヤーを表示 ドキュメントのすべてのページにわたり、すべてのレイヤーを表示します。
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可視ページのレイヤーのみを表示 現在表示されているページのレイヤーのみを表示します。
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レイヤーの表示を初期状態にリセット レイヤーを [レイヤーのプロパティ] ダイアログ ボックスの [デフォルトの状態] で定義されているデフォルトの状態にリセットします。
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印刷の設定を優先して適用 [レイヤーのプロパティ] ダイアログ ボックスの [印刷] 設定 (表示の時に印刷、常に印刷しない、常に印刷) に従ってレイヤーを表示します。
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エクスポートの設定を優先して適用 [レイヤーのプロパティ] ダイアログ ボックスの [エクスポート] 設定 (表示の時にエクスポート、常にエクスポートしない、常にエクスポート) に従ってレイヤーを表示します。
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レイヤーの設定を優先して適用 すべてのレイヤーを表示します。このオプションは、レイヤー パネルに一覧表示されていないレイヤーも含め、PDF 内のすべてのレイヤーのオプションの内容に影響します。[レイヤーのプロパティ] ダイアログ ボックスの設定にかかわらず、すべてのレイヤーが表示されます。このコマンドを選択解除しないと、目のアイコンでレイヤーの表示または非表示を切り替えることができません。[レイヤーのプロパティ] ダイアログ ボックスでレイヤーのプロパティを編集すると、オプション メニューで [レイヤーの表示の初期状態にリセット] を選択するまでは、変更は有効になりません。また、ファイルを保存して開き直すと、レイヤーの表示設定は自動的にデフォルトの状態に戻ります。詳細については、レイヤーのプロパティの編集を参照してください。
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すべてを展開/すべてを折りたたむ レイヤー ツリーを展開または折りたたみます。
レイヤーのプロパティの編集
レイヤーのプロパティを編集して、表示と印刷を制御できます。[レイヤーのプロパティ] ダイアログ ボックスでは、レイヤー名、デフォルトの状態、表示、印刷、エクスポートの設定を変更できます。これらの変更は、ドキュメントの [環境設定] で [ドキュメント内のレイヤーの初期状態を使用] オプションが選択されている場合に有効になります。
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[レイヤー] パネルで次のいずれかの操作を行って、[レイヤーのプロパティ] ダイアログ ボックスを開きます。
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[レイヤーのプロパティ] ダイアログ ボックスで、レイヤー名、または次のプロパティを編集し、[OK] をクリックします。
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インテント レイヤーのオンとオフを切り替えるには、[表示] を選択します。[参照] を選択すると、レイヤーのオプションの編集が維持されたままになり、レイヤー名以外のレイヤーのプロパティを変更することはできません。
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デフォルトの状態 レイヤーの表示設定について、ドキュメントを最初に開いたとき、または表示設定をリセットしたときの初期表示を定義します。各レイヤーの目のアイコンがデフォルトで表示されるかどうかは、この値に基づいて決まります。
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初期状態 表示、印刷、エクスポート オプションを設定します。
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表示 PDF レイヤーの画面上の表示/非表示を定義します。ドキュメントを開いたときにレイヤーを表示するか、非表示するか、または [デフォルトの状態] に従うかを設定します。
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印刷 レイヤーを印刷するかどうかを指定します。
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エクスポート レイヤーをサポートするアプリケーションまたはファイル形式に PDF をエクスポートする際に、結果のドキュメントにレイヤーを表示するかどうかを指定します。
特定のレイヤーに関連付けられているその他のプロパティは、[レイヤーのプロパティ] ダイアログ ボックスの下端にあるボックスに表示されます。
レイヤーの結合とフラット化
[レイヤーの結合] を使用すると、複数のレイヤーを結合することができます。結合された各レイヤーは、結合先のレイヤーのプロパティを取得します。一方、レイヤーをフラット化すると、すべてのレイヤーをドキュメントに統合し、すべてのレイヤーをフラット化したときに表示されていない内容はすべて非表示になります。
注意: 結合またはフラット化操作は、元に戻すことができません。
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レイヤーを含む PDF を開き、[ドキュメント] > [レイヤー] を選択します。
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[レイヤー] パネルで [オプション] ボタンをクリックし、[レイヤーの結合] または [レイヤーのフラット化] を選択します
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レイヤーの結合 [レイヤーの結合] ダイアログ ボックスの [結合するレイヤー] パネルで、1 つまたは複数のレイヤーを選択します。[結合先のレイヤー] パネルで、選択したレイヤーの結合先のレイヤーを選択して、[OK] をクリックします。選択したレイヤーは結合先のレイヤーと結合され、[レイヤー] パネルには表示されなくなります。
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レイヤーのフラット化 表示されたダイアログ ボックスで、[はい] をクリックします。

[レイヤーの結合] ダイアログ ボックスを使用して (左)、レイヤー 5 をレイヤー 4 に結合します (右)。

レイヤー3が非表示です (左)。すべてのレイヤがドキュメントに結合され、非表示のコンテンツは非表示になります (右)。