フォーム フィールドのプロパティ
フォーム フィールドの動作は、フォーム フィールドの種類に応じて、個々のフィールドのプロパティ ダイアログ ボックスの設定によって決まります。線のスタイル、テキスト フォントなどの一般的な属性の設定、フォーム フィールドに関連付けるアクションの決定、データの書式設定などを行うプロパティを設定できます。
例えば、ボタンの場合、その外観とトリガーされたときのアクションを決定できます。テキスト フィールドの場合、テキストの整列、ホバー テキスト、アクション、データの書式設定、検証および計算を設定できます。
全般
[全般] タブは、すべての種類のフォーム フィールドで表示されます。このタブには次のオプションがあります。
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フィールド名 選択したフォーム フィールドの固有の名前を指定します。
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ホバー テキスト ユーザーがフォーム フィールドへの入力を躊躇しているときに役立つテキストを表示します。ポインターがフォーム フィールドの上に置かれたときにテキストが表示されます。
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方向 フォーム フィールド を 0、90、180または 270 度回転します。
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属性 選択したフォーム フィールドのテキストの色、線のスタイル、線の太さ、フォントおよび塗りつぶしの色と外枠の色を設定します。
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表示 オンにすると、選択したフォーム フィールドを常に画面に表示します。
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印刷 オンにすると、 選択したフォーム フィールドを印刷で表示します。
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読み取り専用 オンにすると、フォーム フィールドの内容をユーザーが変更できなくなります。
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必須 オンにすると、フォーム フィールドへの入力をユーザーに強制します。ユーザーが必須フィールドを空白にしたままフォームの送信をしようとすると、エラー メッセージが表示され、空白の必須フォーム フィールドがハイライト表示されます。また、[環境設定] ダイアログ ボックスで必須フィールドのハイライト表示の色を設定することができます。
オプション
このタブに表示されるオプションは、選択したフォーム フィールドの種類によって変わります。[オプション] タブは、電子署名フィールド以外のすべてのフォーム フィールドで表示されます。
ラジオ ボタン
複数のオプションの中から 1 つのオプションだけを選択できるようにするには、ラジオ ボタンのグループを作成します。
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ラジオ ボタンのスタイル ユーザーがラジオ ボタンを選択した場合にボタンの内側に表示されるマークの形状を指定します。[チェック]、[円形]、[十字形]、[ひし形]、[四角形]、または [星形] のいずれかを選択します。このプロパティは、ラジオ ボタン フォーム フィールド自体の形状は変更しません。
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エクスポート値 フォーム データをエクスポートする場合にフィールドを表す値を定義します。
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ボタンをデフォルトでチェックする オンにすると、ユーザーが最初にフォームを開いたときに選択された状態でラジオ ボタン フィールドを表示します。
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同じ名前と選択内容のボタンを同時に選択する オンにすると、複数の関連するラジオ ボタンを1回のクリックで選択できるようにします。例えば、フィールド名およびエクスポート値が同じであるラジオ ボタンが他にもある場合、一方をクリックすると両方のラジオ ボタンが選択されます。
チェック ボックス
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チェック ボックス スタイル ユーザーがチェック ボタンを選択した場合にチェック ボックスの内側に表示されるマークの形状を指定します。[チェック]、[円形]、[十字形]、[ひし形]、[四角形]、または [星形] のいずれかを選択します。このプロパティは、チェック ボックス フォーム フィールド自体の形状は変更しません。
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エクスポート値 フォーム データをエクスポートする場合に項目を表す値を定義します。フィールドが選択されていない場合は、結果のデータファイルに Off が表示されます。
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チェックボックスをデフォルトでチェックする オンにすると、ユーザーが最初にフォームを開いたときに選択された状態でチェック ボックスを表示します。
コンボ ボックスおよびリスト ボックス
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項目 フィールドのメニューに表示される項目を入力します。
ボタンをクリックして、[項目] に入力された内容を右側の [項目リスト] に移動します。
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エクスポート値 フォーム データをエクスポートする場合に項目を表す値を入力します。空白のままにした場合は、選択した項目がエクスポート値として使用されます。
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項目リスト 一覧で選択可能なすべての選択肢が表示されます。[項目リスト] ボックスでハイライト表示されている項目が、コンボ ボックスまたはリスト ボックス フィールドではデフォルトの選択済み項目として表示されます。デフォルトの項目を変更するには、リストから別の項目をハイライト表示します。
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項目を並べ替え 一覧表示する項目を数字順およびアルファベット順に並べ替えます。数字から始まる項目が文字で始まる項目より優先されます。
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複数選択 (リスト ボックスのみ) ユーザーが一覧で複数の項目を選択できるようにします。複数の項目を選択するには、Ctrl キーを押しながらクリックします。
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カスタム テキストの入力を許可 (コンボ ボックスのみ) ユーザーが一覧にない値を入力できるようにします。
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選択した値をすぐに確定 ユーザーが値を選択すると同時に値を保存します。このオプションを選択しない場合は、値はユーザーが現在のフィールドから移動するか、他のフィールドをクリックしたときに確定されます。[複数選択] が選択されている場合は、このオプションは使用できません。
テキスト フィールド
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整列 テキスト フィールド内のテキストを左、右、または中央に揃えます。
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既定値 ユーザーの入力によって上書きされるまでテキスト フィールド内に表示するテキストを指定します。
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複数行 テキスト フィールドに複数の行を入力できるようにします。
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長いテキストをスクロール 長さの制限なしで入力を可能にします。スクロールして、テキスト フィールドの境界を超えた長さのテキストを表示できます。
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文字数制限__文字 テキスト フィールドに入力できる最大文字数を定義します。
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パスワード ユーザーが入力したテキストを一連のアスタリスク (*) として表示します。このオプションは、[複数行] が選択されていない場合にのみ使用できます。
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マス目で区切る__文字 ユーザーが入力したテキストをテキスト フィールドの幅全体に均等に配置します。例えば、「5」を入力すると、フィールドは 5 つのボックスに均等に分割され、各ボックスに 1 文字のみが入力できます。このオプションは、他のチェック ボックスが選択されていない場合にのみ使用できます。
配置
[配置] タブでは、現在選択されているフィールドの配置またはサイズを設定できます。
アクション
アクションのプロパティは、指定ページ ビューへの移動、ファイルを開く、フォームをリセット、フィールドを表示/非表示など、選択したフォーム フィールドに関連付けるアクションを指定します。[アクション] タブはすべての種類のフォーム フィールドで表示されます。このタブには、次のオプションがあります。
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トリガーを選択 フィールドに関連付けられたアクションを開始するユーザー操作を指定します。 [マウスボタンを放す]、[マウスボタンを押す]、[ポインターを範囲内に入れる]、[ポインターを範囲外に出す]、[フォーカスを合わせる] または [フォーカスをはずす] のいずれかを選択します。
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アクションを選択 ユーザーがアクションをトリガーした場合に発生するイベントを指定します。 [メニュー項目を実行]、[3D ビューに移動]、[ページ ビューに移動]、[フォーム データをインポート]、[マルチメディア操作]、[ファイルを開く]、[Web リンクを開く]、[サウンドを再生]、[メディアを再生 (PDF1.4 互換)]、[メディアを再生 (PDF1.5 以降互換)]、[フォームをリセット]、[JavaScript を実行]、[フィールドを表示/非表示]、および [フォームを送信] から選択します。
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アクション 定義したトリガーおよびアクションの一覧を表示します。
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追加... クリックすると、選択したアクションの設定を行うウィンドウが開きます。
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削除 [アクション] リストから選択したアクションまたはトリガーとアクションのペアを削除します。
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編集 選択したアクションを編集します。[アクション] リストからアクションを選択し、[編集] をクリックすると、選択したアクションに固有のオプションのダイアログ ボックスを開きます。
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上へ、下へ 同じトリガーの下に表示される一覧での選択したアクションの表示順序を変更します。同じトリガーに複数のアクションを定義した場にのみ使用できます。
フォーマット
コンボ ボックスまたはテキスト フィールドについてのみ、プロパティ ダイアログ ボックスに [フォーマット] タブが表示されます。利用可能なオプションは、フォーマット分類の選択によって異なります。
なし
他に利用可能なオプションはありません。このプロパティが選択されたテキスト ボックスまたはコンボ ボックスでの入力には、特別な書式設定は必要ありません。
数値
数値のデータ入力に対して、選択された書式設定オプションを自動的に適用します。
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表示形式 ピリオドとコンマの配置を設定します。
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通貨記号 ドル($)、ポンド(£)、円(¥) などの通貨の種類を設定します。
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小数点以下の桁数 小数点の右側に表示される桁数を設定します。
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記号の位置 数値に対する記号の位置を設定します。このフィールドは、通貨記号が選択されている場合にのみ使用できます。
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負の数の表示形式 負の数を表示する形式を設定します。[赤で表示]、[括弧で表示] [どちらも表示]、または [どちらもなし] を選択できます。
日付
日付の表示形式を設定します。ドロップダウン メニューには、選択可能な種類が一覧表示されます。d は日を表し、m は月を表し、y は年を表します。
時刻
時刻の表示形式を設定します。H は 24 時間で示す時間を表し、MM は分を表し、h は 12 時間で示す時間を表し、ss は秒を表し、tt は am または pm を表します。
特殊
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郵便番号 米国の 5 桁の郵便番号を入力できます。
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郵便番号+4 米国の 9 桁の郵便番号を入力できます。
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電話番号 10 桁の電話番号を入力できます。
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社会保険番号 米国の 9 桁の社会保険番号を入力できます。3 桁目と 5 桁目の後には自動的にハイフンが挿入されます。
任意のマスク
フォーマットの分類が [カスタム] に変更され、カスタム フォーマットを入力できる新しいテキスト フィールドが表示されます。このオプションを使用すると、指定の位置に入力できる文字の種類や、フィールドでのデータの表示方法を指定できます。
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A 英文字 (A-Z、a-z) のみ入力できます。
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X スペースおよび印刷可能なほとんどの文字を入力できます。これには、標準的なキーボードから入力可能なすべての文字と 32 ~ 126 および 128 ~ 255 の範囲の ANSI 文字が含まれます。
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O 英数字 (A-Z、a-z、0-9) を入力できます。
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9 数字 (0-9) のみ入力できます。
例えは、[AAA--p#999] というマスク設定では、[BOE--p#767] という入力が可能です。
カスタム
フォーマットやキーストロークを指定するカスタム JavaScript を記述できます。例えば、カスタム JavaScript を使用して、新しいフォーマットを定義したり、ユーザー入力を特定のキーストローク文字に制限したりできます。
キーストローク スクリプト この設定ボックスには、キーストロークを検証するために追加したカスタム Javascript が表示されます。[編集...] ボタンをクリックすると、新しい JavaScript を記述して追加できる [JavaScript エディター] ダイアログ ボックスが表示されます。
フォーマット スクリプト この設定ボックスには、フォーマットを指定するために追加したカスタム JavaScript が表示されます。[編集...] ボタンをクリックすると、新しい JavaScript を記述して追加できる [JavaScript エディター] ダイアログ ボックスが表示されます。
検証
[検証] タブは、テキスト フィールドとコンボ ボックスのプロパティ ダイアログ ボックスにのみ表示されます。検証プロパティを使用すると、指定した範囲、文字、または値だけに入力を制限し、指定したフォーム フィールドに適切なデータが確実に入力されるようにすることができます。
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フィールド値の検証 オンにすると、検証を有効にします。
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フィールド値____から____まで フォーム フィールドに入力可能な数値の範囲を指定します。このオプションは、[フォーマット] タブで [数値] を選択した場合にのみ使用できます。
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カスタム検証スクリプトを実行 作成または指定した JavaScript を使用して検証します。[編集...] をクリックすると、新しい JavaScript を記述して追加できる [JavaScript エディター] ダイアログ ボックスが表示されます。
計算
[計算] タブは、テキスト フィールドとコンボ ボックスのプロパティ ダイアログ ボックスにのみ表示されます。これらのオプションを使用すると、既存のフォーム フィールドに入力された値を計算し、その結果を表示することができます。
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選択したフィールドの和 選択したフィールドに入力された値を加算します。[選択...] ボタンをクリックし、[フィールドの選択] ダイアログボックスで計算するフィールドを選択します。
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選択したフィールドの 積 選択したフィールドに入力された値を乗算します。[選択...] ボタンをクリックし、[フィールドの選択] ダイアログボックスで計算するフィールドを選択します。
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選択したフィールドの平均値 選択したフィールドに入力された値の平均値を計算します。[選択...] ボタンをクリックし、[フィールドの選択] ダイアログボックスで計算するフィールドを選択します。
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選択したフィールドの最小値 選択したフィールドに入力された値の最小値を計算します。[選択...] ボタンをクリックし、[フィールドの選択] ダイアログボックスで計算するフィールドを選択します。
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選択したフィールドの最大値 選択したフィールドに入力された値の最大値を計算します。[選択...] ボタンをクリックし、[フィールドの選択] ダイアログボックスで計算するフィールドを選択します。
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簡略化したフィールド表記 フィールド名と単純な算術記号を含む JavaScript を使用します。[編集...] ボタンをクリックすると、JavaScript を記述、編集および追加できる [JavaScript エディター] ダイアログ ボックスが表示されます。
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カスタム演算スクリプト 計算のために追加したカスタム JavaScript を使用します。[編集...] ボタンをクリックすると、新しい JavaScript を記述して追加できる [JavaScript エディター] ダイアログ ボックスが表示されます。
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値を計算しない 選択したフィールドの値は計算に含まれません。
署名
[署名] タブは、デジタル署名フィールドのプロパティ ダイアログ ボックスでのみ使用できます。ユーザーがデジタル署名をフォームに適用した場合の動作をここで選択します。
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署名時に何も実行しない フィールドに署名したときに何も起こりません。すべてのフィールドは引き続き使用できます。
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署名時にすべてのフィールドを読み取り専用に指定 デジタル署名フィールドに署名した後、現在のドキュメントのすべてのフィールドが読み取り専用になり、変更できなくなります。
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署名時に選択したフィールド以外を読み取り専用に指定 デジタル署名フィールドに署名した後、選択したフォーム フィールドだけが変更可能になります。
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署名時に選択したフィールドのみを読み取り専用に指定 デジタル署名フィールドに署名した後、選択したフォーム フィールドだけが読み取り専用になり、変更できなくなります。
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署名時に下記のスクリプトを実行する ユーザーがフォームにデジタル署名した場合にカスタム JavaScript を実行します。[編集...] ボタンをクリックして、JavaScript のアクションを変更したり、新しい JavaScript のアクションを作成したりできます。
値
[値] タブは、バーコード フォーム フィールドの場合にのみ表示されます。
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エンコード方法 ドロップダウン メニューから [タブ区切り] または [XML] のいずれかを選択します。[選択...] ボタンをクリックし、バーコード フィールドにエンコードするフィールドを選択します。
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フィールド名を含める エンコード形式として [タブ区切り] が選択されている場合にのみ使用できます。バーコード データにフィールド名を含めます。バーコード データにフィールド名を含めない場合は、[フィールド名を含める] の選択を解除します。
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カスタムの演算スクリプト デフォルトのスクリプトを表示します。[編集...] ボタンをクリックして [JavaScript エディター] ダイアログ ボックスを開くと、バーコードのカスタム演算スクリプトを作成および編集できます。
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発行されたフォームへの参照 PDF フォームへのパスを表示します。発行されたフォームへの URL を入力してこれを編集できます。XML 値を使用してバーコードをエンコードすると、URL 参照がバーコードにエンコードされて、フォーム上のバーコードの下に表示されます。